2019年11月16日
日本自治委員会事務総局情報局
局長 上原 瑞貴
1.概要
日本自治委員会が都立学校に対する宣伝キャンペーンの一環として、東京都立白鷗高等学校・附属中学校前の公道上で宣伝活動を行っていたところ、同校・善本久子校長および高等学校の男性教員、附属中学校の男性教員により、以下の通り、多数の不当行為が行われました。
善本久子校長によるもの
(1) 都立学校の人権問題を啓発する配布物に対し、「教育上問題がある」「生徒の健全な育成に良くない」という理由で宣伝キャンペーンをやめるよう求めた
(2) 要求が拒否されたことに納得せず、長時間にわたり活動員に絡み続けた
(3) 活動員の手に触れた
(4) メディアの報道等に基づいて事実が書かれたチラシに対し、一方的に虚偽だと決めつけた
(5) 以上の行為によって、当自治委員会の表現活動を妨害し、表現の自由を侵害した
(6) 当自治委員会の抗議を10日間にわたり受け付けなかった
高等学校の男性教員によるもの
(7) 大声かつ強い口調で怒鳴りつけ、威圧した
(8) 通行の邪魔にならないようにしていたにも関わらず、通行の邪魔だと主張した
(9) 一方的に主張を述べた挙げ句、活動員に対して「あなたと関わるのが仕事じゃない」と対話を拒否した
附属中学校の男性教員によるもの
(10) 肘を手で強く突いた
(11) 根拠が皆無であるにも関わらず、宣伝活動によって生徒が不安に思っている旨を発言した
2.日本自治委員会の見解
宣伝キャンペーンが行われたのは公道上であり、東京都立白鷗高等学校当局に宣伝活動をやめさせる権利も権限もありません。今回白鷗高校当局が行った一連の行為は単なる表現活動の妨害であり、憲法21条で護られている表現の自由の侵害です。これは、憲法99条で規定されている公務員の憲法擁護義務にも反します。
善本久子校長は、活動員が配布していた都立学校の人権問題を啓発する配布物に対し、「教育上問題がある」「生徒の健全な育成に良くない」などと発言しました。人権啓発を目的とした配布物に対しそのように発言するのは、教育者として人権感覚に欠ける行為であり、ましてや校長として学校の全権を握る立場にある人物が発言すべきことではありません。
善本校長は配布物内の記述について、メディアの報道等による裏付けがあるにも関わらず「虚偽であり風説の流布である」旨を主張しました。善本校長はその根拠に「東京都教育委員会が否定的なステートメントを出しているから」旨を発言していましたが、当該ステートメントの記号番号も文書名も示しておらず、活動員が「メディアの報道等で裏付けられている」旨の反証をしても無視し続けました。
また、善本校長の手に触れる行為と附属中学校の男性教員の手で肘を強く突く行為は、れっきとした暴行であり、刑法208条で禁止されている違法行為です。
高等学校の男性教員による怒鳴りつけ・威圧行為は、公務員が表現活動をしている一般市民を恫喝し妨害する行為であり、大声によって物理的に表現活動を妨害する行為です。
日本自治委員会は、東京都立白鷗高等学校当局によるこれらの不当行為・違法行為について強く非難・抗議するとともに、同校当局と東京都教育委員会に対し、謝罪と再発防止を要求しました。
以上
(担当) 日本自治委員会事務総局外務局外務第二課
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